2016年12月4日日曜日

めでたい言葉(吉語)/三字/

【春】sp
「有春意」 (しゅんいあり) 春ののどかな陽気が立ち込めている。春の訪れの喜びに使う言葉。【近思録・宋】
「春如海」 (しゅんじょかい) 春めいたのどかな気配が海のように広がっている。【慶雨林】
「酔春風」 (しゅんぷうによう) めでたい気配が鮮やかに見える。【陸游・唐】
「萬里春」 (ばんりのはる) はるか遠くまであらゆるところが春めいている。(春の訪れと天下泰平のよろこび)【杜甫「喜観即到復題短篇」・唐】
「天下春」 (てんかのはる) 周りすべてのものが春めいている様子の形容である。【鶡冠子・漢魏六朝】
「四海春」 (しかいのはる) 海山すべてのものが春の足音をたたえていること。「天下春」と同義である。【李白・唐】
「萬家春」 (ばんかのはる) 誰の家もみな春。(天下泰平で、春の訪れを喜ぶめでたい句)【蘇軾・宋】


【福】fu
「福如雲」 (ふくじょうん) 幸福が雲のように湧き起こっている。【昭徳皇后/唐】
「福壽杯」 (ふくじゅのはい) 幸福と長命を祝うさかづき。【~・明】
「福如雲」 (ふくじょうん) 幸福が雲のように湧き起こっている。【昭徳皇后/唐】
「福如雲」 (ふくじょうん) 幸福が雲のように湧き起こっている。【昭徳皇后/唐】
「無彊福」 (かぎりなきふく) つきることがない幸福。【李商隠・唐】



【壽】ju
「壽且昌」 (じゅにしてかつさかんなり) 寿命長く、その上に栄えている。【郝経・元】
「表壽徴」 (じゅちょうをあらわす) 寿命が長いことを表示すること。【丘濬・明】
「亨壽星」 (じゅせいにきょうす) 生命を司るといわれる壽星に物を奉納して福寿を祈る。【左傳】
「獻壽盃」 (じゅはいをけんず) お祝いの盃を奉納すること。【羅隠・唐】
「福寿海」 (ふくじゅかい) 福徳が海の如く満ち溢れていること。正月・慶事に用いられる吉語である。観世音菩薩の力についての一節「福聚海無量」よりの語句。【観音経・】
「菊花壽」 (きくかのじゅ) 菊花の祝いことば。九月九日のこと。【西京記・唐】
「柏葉寿」 (はくようのじゅ) 柏の葉は一年中緑を保つことから、長寿のことをさす。「松柏壽」と同義。【武平一・唐】
「南山寿」 (なんざんのじゅ) 長寿を祝う言葉。南山は周の都の南にある終南山。【詩経】
「天地壽」 (てんちのじゅ) 天地のように長い寿命。【王維・唐】
「恭則壽」 (きょうなればすなわちいのちながし) 礼儀よく正直であれば長生きするものである。【周・武王】
「無量寿」 (むりょうじゅ) はかり知れない寿命。(長寿。 阿弥陀仏の異名)【武平一・唐】
「亀龍壽」 (きりゅうのじゅ) 長寿の動物といわれる亀に龍にあやかった長寿の祝い言葉である。【楊子・】
「仁者寿」 (じんしゃはじゅなり) 徳の高い人は寿命が長いものだ。



【瑞・雲】zk
「景雲飛」 (けいうんとぶ) 縁起のよい(めでたい前兆の)雲が空に広がる。【傳玄・漢魏六朝】
「瑞色鮮」 (ずいしょくあざやかなり) めでたい姿や心が鮮やかに周りの景色に反映している。
「彰嘉瑞」 (かずいをあらわす) めでたいしるしや吉兆があらわれる。【~】



【その他】et
「花竹秀」 (かちくひいづ) 春の訪れとともに、花は咲き誇り竹もすくすくと伸びてゆく様子。【蘇軾・宋】
「随處楽」 (ずいしょにたのしむ) いつでもどこでも、時と場所に応じて楽しみを見出し、今を楽しむ。【陸游・宋】
「歡無極」 (よろこびきわまりなし) よろこびがつきない。【和漢朗詠集】
「鶯花海」 (おうかのうみ) 鶯がさえずり、花が咲き乱れる春の情景が海のように広がる。(春爛漫のめでたい光景)
「慶維新」 (いしんをよろこぶ) すべてが改まり新しくなることを喜ぶ。

2016年11月19日土曜日

めでたい言葉(吉語)/二字/

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新春(しんしゅん) 新陽、暦の新しくなった年の初めの春のこと。初春、新年。【李端・唐】
頌春(しょうしゅん) 新春を褒め称え言祝ぐ。年賀の挨拶の言葉。頌は祭りの広場での舞を表す。褒め称えること。【~】
探春」  (はるをさぐる)  唐代の頃、春の初めになると、春を訪ねて郊外を散策したことによる。【唐太宗・唐】
春信(しゅんしん) 春の便り、春の来た知らせのこと(花開き鳥啼くなど~)。【梁元帝・漢魏六朝】
春芳 (しゅんほう) 芳香な春の草のこと。【劉克荘・南宋】
春祺(しゅんき) うららかな春の季節が安泰であることを祝う。祺は、心安らかで憂いのない様子。「春禧」と同義。【漢書・】
 




福綏(ふくすい) 幸福にして安泰であること。綏は安定してやすらかである意。【~・】
盛福(せいふく) 盛大なる幸福。しあわせが最高潮であること。【史記・】
景福(けいふく) 大いなる幸い。素晴しい幸福。同義:大福。【詩経・】
福壽(ふくじゅ) 幸福と長寿 【蔡伝、書経】
遐福(かふく) 遥かなる永遠の幸福。幸いが大いなること。「遐年、遐寿」と同義。【詩経・】
介福(かいふく) 幸いがとても大きいこと。介は鎧の中の人を表し、仲立ち、大きいの意。【易経】


永壽(えいじゅ)  命が長いこと。長命。長寿。【劉臻妻・漢魏六朝】
享壽(きょうじゅ) 寿命をうける。天から授けられた寿命のこと。「天寿」と同義である。【徐彦伯「南郊賦」・唐】
嘉壽(かじゅ)  幸福多く長生きである。【顔延之・漢魏六朝】
椿壽(ちんじゅ)  中国古代伝説上の大椿の長生きにあやかった長寿のことば。【庚闌・漢魏六朝】
彭壽 (ほうじゅ) 700才まで生きたといわれる彭祖のような伝説の長寿をさしており、長寿の祝い言葉として使われる。 【神仙伝・】
壽慶(じゅけい)  命が長くめでたいこと。【呉全節・元】
壽脩(じゅしゅう) 寿命が長く続くことを祝う。【漢鑑銘・漢魏六朝】

祥・翔
吉祥(きっしょう) よい兆し。めでたいしるしのこと。吉瑞、幸福と同義。吉は目出度いことを祈る言葉。【荘子・】
飛翔(ひしょう) 空を飛びかけること。「翔」は羽でかけ揚がるさま。 【関尹子・古代/秦】
(ひゃくしょう) 幸いが一杯に多いこと。「百福」と同義。【書経・】
嘉祥(かしょう) 目出度いしるしのこと。幸運の徴候。瑞相、吉祥と同義。【漢書・】
翔雲 (しょううん)  めでたい雲のこと。「瑞雲」と同義である。【米芾・北宋】
祥鳳(しょうほう) めでたい徴候に現れ出る霊鳥のこと。聖人が現れる前兆。 【淮南子・漢魏六朝】

瑞・雲
吉瑞(きちずい) めでたいしるし。幸い。【漢書・漢魏六朝】
鵲瑞(じゃくずい)  鵲(かささぎ)の鳴き声は喜びの瑞兆であることから吉兆の代名詞である。【張愛賓「古今公私印記」・唐】
瑞雲(ずいうん)  めでたい時に前兆として現れる雲のこと。【太平御覧・宋】
鶴雲(かくうん)  春分の日に出るといわれる白鶴に似た目出度い雲のこと。単に鶴と雲のこと。【李嘉裕詩・】
慶雲(けいうん)  めでたい雲。よいことのある前兆の雲。縁起のよい雲。同義:瑞雲、景雲。【列子・】




その他
鹿鳴(ろくめい)  鹿は餌を見つけると鳴いて友を呼ぶので、賓客を招き宴会をする意味に用いられる。【詩経・】
豊楽 (ほうらく)  実り豊かで、人々が楽しんでいること。【蘇軾・宋】
飛觴(しょうをとばす)  酒宴を開いて楽しむ様。「觴」は盃のこと。【張子容・唐】
鳳舞(ほうぶ) 鳳凰が舞う。天下泰平になると鳳凰が現れるといわれる。 【易林・江戸時代】
樂天(らくてん) 天の命ずるままに楽しんで生活すること。境遇に安んじて物事に悩んだり苦しまないこと。 【易経・】
暄風(けんぷう)  春の風であり、陽風ともいわれる。暄は温暖の意味。【梁元帝・漢魏六朝】
新禧(しんき=あたらしきよろこび) 新年のよろこび。神から授けられる幸いである。 【福恵全書・清】
祝延(しゅくえん) 長寿を祝い祈ること。【~・】
麟鳳(りんほう) 中国古代伝説上の動物である麒麟と鳳凰のことであり、聖人・賢人の喩えに用いられる。【礼記・】
休徴(きゅうちょう) めでたいしるし(兆し)をいう。同義:吉兆、休兆。
肇祉(しをはじむ) 年の初めに当って幸福をひらきはじめること。祉は福の意である。【陸機・漢魏六朝】
傳芳(ほうをつたふ) 芳しい名声を後々の世まで伝え残すこと。「流芳」と同義です。【昭徳皇后・唐】
熙怡(きい)  和らいで喜んでいる意。「嬉怡」と同義である。【王凝之・漢魏六朝】



2016年11月15日火曜日

小篆体千字文における姓名文字

小篆千字文における姓名文字の抜粋 (逆=終-より)




●109嫡後嗣續  祭祀烝嘗(てきこうはしぞくして、さいしじょうしょうす)
大意:  嫡子にあたる者は跡継ぎをして  先祖の祭祀を行って秋の嘗や冬の烝をもするのです

●110再拜  悚懼恐(けいそうしてさいはいし、しょうくきょうこうす)
大意: 喪の時には額ずいて再拜し、 恐れ慎みかしこまった状態にするのです

●111箋牒簡要  顧答審詳(せんちょうはかんようにし、ことうはしんしょうにす)
大意: 紙などは簡潔にして要点をはっきりとして  返信文は内容をつくして詳細にするのです

●112骸垢想浴  執熱願涼」  (がいがけがれればよくをおもい、あつきをとればりょうをねがう)
大意:  身体が垢で汚れれば入浴したいと思うし  暑苦しい時には涼しくなりたいと願うものです

●113節:驢騾犢  駭躍超(ろろとくとくは、がいやくちょうじょうす)
大意: 驢(ロバ)、騾(ラバ)、犢(子牛)、特(牡牛)たちは、  驚いて跳ねたり走り回ったりしています

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●114節:
誅斬賊盜  捕獲叛亡(ぞくとうをちゅうざんし、はんぼうをほかくす)
大意: 賊人や盗人は討伐して死罪にし  謀反悪事をして逃亡する者は捕獲します

●115節:布射僚丸  嵇阮嘯(ふのいりょうのがん、けいのきんとげんのしょう)
 大意: 呂布の射弓術に宜僚の弄丸  嵇康の琴に阮籍の嘯など(技芸達人)

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●116節:
恬筆倫紙  鈞巧任釣(てんのふでりんのかみ、きんのこうじんのちょう)
 大意:蒙恬の筆に蔡倫の紙  馬鈞の巧芸に任公子の釣り(技巧名人)


●117節:釋紛利俗 並皆佳妙」 (ふんをときぞくをりし、ともにみなかみょうなり)
 大意:雑多なものを分別して世俗に便益を与え  並びに皆夫々の芸の極致に達している
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●118節:
毛施淑姿 工妍笑 (もうしはしゅくしあり、たくみにひそめてあでやかにわらう)
  大意:毛嬙と西施は共に淑やかな容姿であり  巧みなる姿形と艶やかな笑顔に国王も迷わされた

119節:「年矢毎催暉朗曜(ねんしつねにさいし、ぎきろうようたり)
大意: 時刻の矢は常に人を急き立てているし  陽の光は明々と輝いています
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120節:「璇璣斡  晦環照(せんきけんあつして、かいはくかんしょうす)
大意: 北斗七星などが夜空を巡っており 月光は消えたり照らしたり循環しています


121節:「指薪修祜  永綏吉 (たきぎをさしてさいわいをおさむれば、ながくやすらかにきっしょうなり)
大意: 薪火の故事を指して幸いを修めれば 永く安らかな吉祥が続くでしょう
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122節:「矩歩引領 俯仰廊廟(くほいんれいして、ろうびょうにふぎょうす)
大意: 正しい歩き方をし首の上げ下げも正しく  朝廷に参内すれば姿勢正しく動作すべきです
123節:「束帶 徘徊瞻眺(そくたいはきんそうにして、はいかいせんちょうす)
大意:礼服をつけて朝廷に参内すればつつしみ端正にして、礼儀深く往来してあたりを見渡すのです。
124節:「陋寡 愚蒙等(ころうにしてきくことすくなくば、ぐもうとひとしくそしられん)
大意:独学して友なく孤立すれば見聞も少なくなり、愚蒙のごとくそしられるのです。
125節:「語助者哉乎也」 (ごじょというものは、えん・さい・こ・や・なり)
大意:詩文に使われる語意を補う助字があります、それは焉・哉・乎・也のごときものです。

字源~五體字類/朝陽字鑑:対比作品

字源=

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二畫 人(イ)部-3 … 【】  【】  【】  【】  【】
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二畫 人(イ)部-2 … 【】  【】  【】  【】  【】
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二畫 人(イ)部-1 … 【人】  【仁】  【介】  【今】  【以】
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二畫 亠部 … 【亨 享 ()】  【京】   【亭(停)】  【亮】
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二畫/二部 … 【些】 【亘】 【亞】 【亟】     亠部 … 【亡】【交】 【亦】 【亥】

二畫/二部 … 【二】 【于】 【五】 【互】 【井】 【云】

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一畫/亅部 … 【了】 【予】 【事】
一畫/乙部 … 【乙】 【九】 【乞】 【也】 【乳】 【乾】 【亂(乱)】



一畫/ノ部……【之】【乎】【乏】【乖?】【乗】【華?】【-?-】




一畫/ 、部…【丸】【主】 一畫ノ部…【乂】【乃】【久】【乍】

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一畫/一部4 …【丞】  一畫 | 部…【中】【串】  一畫/ 、部…【 、】【丹】


一畫/一部3……【与】【丑】【且】【丕】【世】【丘】【丙】

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 一畫/一部2……【上】【下】【Π】【不】


一畫/一部1……【一】【丁】【七】【丈】【万】【三】